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iPS細胞 で山中教授ノーベル医学生理学賞受賞決定

iPS細胞という名称はヒット商品iPadにあやかってつけたという。
山中教授は神戸大学医学部卒。大阪教育大学教育学部附属高等学校天王寺校舎時代、進路に迷っていた際に、徳田虎雄(徳洲会理事長)の著書『生命だけは平等だ』を読み、徳田の生き方に感銘を受けて医師になることを決意したという。中学高校で柔道、大学ではラクビーを、現在はマラソンを趣味とする。

 09年に「ノーベル賞に最も近い」とされるラスカー賞を受賞し、10年から「最有力候補」と言われ続ける中での“3度目の正直”。20代の半ば、医学の道を勧めてくれた父親を亡くしており「80歳を超えた母に報告できたことが本当に良かった」と喜んだ。

iPS細胞は山中教授とわずか2人の若い学生という小チームで行われた初期の研究の大発見に基づいているという。 
山中教授は当初、整形外科医を目指していた。しかし、手術が下手で、研修医時代に教官から「やまなか」ではなく「じゃまなか」と呼ばれた。「どんな天才的な医者も治せないのに、手術が下手な自分に何ができるのか」。こう思い、研究者に転身した。

 しかし、転身後に身を置いた医学部ではネズミの世話に追われる日々。周囲から今度は「やまちゅう」と呼ばれ、研究を理解してもらえず、うつ状態になった。研究者としての歩みは挫折の連続だっただけに「心の支えになって助けてくれた人たちに感謝したい」と話した。

人工多能性幹細胞(じんこうたのうせいかんさいぼう、Induced pluripotent stem cells)とは、体細胞へ数種類の遺伝子を導入することにより、ES細胞(胚性幹細胞)のように非常に多くの細胞に分化できる分化万能性 (pluripotency)と、分裂増殖を経てもそれを維持できる自己複製能を持たせた細胞のこと。京都大学教授の山中伸弥らのグループによって、マウスの線維芽細胞(皮膚細胞)から2006年に世界で初めて作られた。

拒否反応のない臓器作成など再生医療への注目大だが、患者細胞をつかってその患者の病因を研究・薬品テストなどの応用も可能。男性から卵子、女性から精子を作ることも可能であり議論がある。さらに発癌遺伝子を導入するなどして無限増殖性を持たせた人工細胞なので発癌遺伝子を活性化する恐れもあり応用には課題がある。

ローマ法王(教皇)庁の生命科学アカデミー所長のエリオ・スグレッチャ(Elio Sgreccia)司教(肩書き当時のもの。2010年11月に枢機卿に親任)は「難病治療につながる技術を受精卵を破壊する過程を経ずに行えることになったことを賞賛する」との趣旨の発表を行っている。

特許については京大グループは2006年12月出願。日本、米国、欧州で成立。バイエル薬品、米国研究グループの特許も方法限定で成立する可能性があるという。


山中教授は神戸大学医学部卒。大阪教育大学教育学部附属高等学校天王寺校舎時代、進路に迷っていた際に、徳田虎雄(徳洲会理事長)の著書『生命だけは平等だ』を読み、徳田の生き方に感銘を受けて医師になることを決意したという。中学高校で柔道、大学ではラクビーを、現在はマラソンを趣味とする。

京都大研究所長の山中伸弥教授の記者会見と一問一答

 受賞の知らせはストックホルムから電話で受けた。受賞できたのは、国に支えていただいたことが大きい。日本が受賞したと思っている。まだ無名の研究者だった奈良でも国の大きな支援を受けることができた。京都大でもさらに大きな支援を頂いた。支援がなければノーベル賞はなかった。

 感想を一言で言うと感謝しかない。国民の皆さん、京都大学、若い研究者をはじめとする同僚、友人たちが心の支えになってくれた。家族にも心から感謝したい。80歳を超えている母に報告できたことがうれしい。義理の父は今年早くに亡くなったが、天国で実父と一緒に喜んでくれているだろう。
実父はミシンを作る町工場を経営していたという。