sea_horseの日記

日々の記録をおもむくままに  

与謝野晶子

1878年12月7日 大阪府堺市甲斐町に誕生、1942年5月29日満63歳で亡くなっている。
与謝野鉄幹との間に12人の子供を産み11人育てた。


みだれ髪(1901年 処女歌集 22歳)
 やは肌のあつき血潮に触れも見で  さびしからずや道を説く君


君死にたまふことなかれ(明星 1904年 弟の旅順出征に際し この歌で国賊批判が出た)
 あゝをとうとよ君を泣く  君死にたまふことなかれ

 末に生まれし君なれば   親のなさけはまさりしも
 親は刃をにぎらせて    人を殺せとをしへしや
 人を殺して死ねよとて   二十四までそだてしや

 堺の街のあきびとの    旧家をほこるあるじにて
 親の名を継ぐ君なれば   君死にたまふことなかれ
 旅順の城はほろぶとも   ほろびずとても何事か
 君知るべきやあきびとの  家のおきてに無かりけり

 君死にたまふことなかれ  すめらみことはたたかひに
 おほみづからは出でまさね かたみに人の地を流し
 獣の道に死ねよとは    死むるを人のほまれとは
 おおみこゝろの深ければ  もとよりいかで思されむ

そぞろごと (青鞜 1911年 元始、女性は太陽であった 真正の人であった ... 雷鳥)
 山の動く日来たる     かく言へども人われを信ぜじ
 山は姑(しばら)く眠りしのみ  その昔に於て
 山は皆火に燃えて動きしものを  されど、そは信ぜずともよし
 人よ、ああ、唯これを信ぜよ   すべて眠りし女(おなご)今ぞ目覚めて動くなる

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強さのあふれる顔をしている。頼りない旦那とのパートナー関係を全うし、家族や人々に与え続けた一生。